たぎり屋会報

たぎり屋ナヤのお送りする日々の回想、雑文。

2013年06月

音楽って素晴らしい!!

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母親に聞いた話。

母親は父が大好きだった。
家族に優しく、他人にも優しく、礼儀正しく、ちょっとオッチョコチョイ。
父が仕事から帰って来ると、しょっちゅう後ろに犬や猫がついて来たと言う。

俺が生まれる前に死んだので、俺は会ったことないが、
“じいちゃん”の逸話はたくさん知っている。
母親にいくつも聞いたからである。

家は貧乏で、ばあちゃん(母の母)も忙しく働いていたらしく、
じいちゃんは家事も率先してやっていたという。

ある日、食器を洗っているじいちゃんから、
鼻歌を歌っているのが聞こえた。
母は洗濯をするばあちゃんに
「お父ちゃん楽しそうね、歌うたいながら洗い物してる」
と言った。するとばあちゃんは、
「あれはね、しんどいから自分に気合を入れてるのよ」
と言ったという。





届いたスパークルホースの3rd、『It's a Wonderful life』はやはりサイコーで、
俺の音楽好きは継続される運びとなった。
フレーミングリップスも良かったし、しばらく休憩して聴いてみる
レディオヘッドの『THE BENDS』は裏切ることを知らず、
更に好きな曲が見つかるといった按配。
そして俺は当然の如くシガーロスに戻る。

最近は聴きはしないが、永ちゃんが頭の中で流れることも多いし、
みゆき様のお言葉も、状況に応じて日々降って来る。

ビートルズの話をする時、よく人の言う。
「ちゃんと聴いたことないけど、知ってる曲はいっぱいある」
僕はそれにこう答えて来た。
「あっちこっちで使われてるからね」

果たしてそうか?それだけか?
違うんだな。
ビートルズのメロディーってとても憶えやすいんだ。
言い換えると、“残る”んだ。

演奏面では実験的なこともたくさんやって来た4人だけれども、
メロディーは下手に造り込んだりはしなかった。
あくまで自然に浮かぶもの、出るもの、
つまり、自分を通過していくもの、を大切にしていたと思う。

村上春樹は『ノルウェイの森』の中でビートルズのことを
「この人たちはたしかに人生の哀しみとか優しさとかいうものをよく知っているわね」
とレイコさんに言わせている。

自分から生まれるものが、他人を感動させられるかどうか。
これはもう、別に才能とか度量とか、そういった類のものではなく、
ただ単に、運というか…
聴いてくれる人が好きになってくれたらラッキーで、
好きになってくれる人がいない場合は、諦めるしかないのではないだろうか?
それが自分から自然に生まれてくるメロディーなのであれば。
下手に造り込んだり、他人に合わせて売れ線メロディーを奏でるのは
実に滑稽なことである。

少なくともリスナーとしての俺はちゃんと聴き分けられる。
ちゃんと個性に逆らわず奏でているか否かを。

つまりどんなジャンルであろうとも、
僕は自分の中に“残った”ものだけを信じる。
鼻歌が出ると、やっぱりその曲がもう一度聴きたくなる。
上手い下手はその後の話で、
他人の評価はそのもっと後の話で、
僕は自分から鼻歌が漏れると、
「ああ、この歌が好きなんだ」
と思う。
上記のアーティスト達は、俺に鼻歌をうたわせる人達なのだ。
(後よく鼻歌うたうのはレイ・エリントンの『Sky Blue Shirt and a Rainbow Tie』)







今日はやっと晴れた。
なんかお空が軽くなった感じだね。
長く雨が続くと、雨に濡れない屋内でも雨が降る。
雨は心にまで浸透するんだな。
みんなくさくさして、イライラが募る。
僕の仕事は外回りだし、
濡らしちゃいけない荷物を沢山持って雨の中でも行くから、
神経を使う。
さらにお客さんの前でイライラ顔を見せるわけにはいかないし。
例外ではなく、僕の心にも雨が降る。

でも他人の前で不機嫌を露わにするのは実に愚かなことだ。
不機嫌だったらなんでも許されると思っているのだろうか?
他人からしたら、「知らねーよ」だ。
さらに心優しき人達まで、己の不機嫌でなぎ倒して行くこととなる。
子供か?
甘えとるだけや。

そう思い直して、二日前から心を入れ替えた。
ゴキゲンに雨の中を飛び出すことにした。
車道でも、否、車内にも大雨の兆し。
自分だけ良ければ良いとお考えの方々のせいで、
大阪も兵庫県も大荒れ。
空より車道の方が荒れている。
そんな連中に心を乱されてはつまらん。
自分の心を鎮めたら、それが見えて来るんだよ。

渋滞の中に入って来ようとする車。
入れてあげるとハザードランプが点滅した。
「ありがとう」のサインだ。
俺の車内には雨なんて降ってなかった。
シガーロスが流れていただけだ。

俺は当然、鼻歌を歌っていた。



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小学校の社会の時間では教科書とは別に
『わたしたちの河内長野』という冊子が無理矢理に圧し与えられ、
それにより半ば強制的に河内長野の歴史を学ばされるのでありました。

しかし、今回はその話は関係ごじゃいません。
お久し振りです。悩ヨシタカです。
ちょっといっちょまえにバタバタとしておりまして、
こちらを更新する暇を弄んでおりました(今日も絶好調!)

今日はポストロックについて少々。
わたしはこれに関しては相当無邪気なお子様ですから、
ほんとに少々。しかも当然、完全主観!

ポストロック。
要は音響系の音楽ですな。

有名どころではレディオヘッド。
モグワイ。

前回の記事でシガーロスのことを書きましたが、
ライヴがほんと良くて、それ以降ポストロックばかり聴いておるのです。

サイケデリックとポストロックはなんか違いがあるのかな?
ま。雰囲気的にはなんとなく判るけど。

それらを総合して言うなら、
これを早い段階でやったのはやっぱりビートルズなんだよね。
逆回転やシンセサイザーの導入など。
ビーチボーイズやピンクフロイドの影響もあったのかな?
ピンクフロイドはプログレッシブとかとも言うけど、
ま、わたし、違いはよぉ判りません。

たかがロックだろ!?
ジャンル分けなんてどうでもいいんだよ!アディオス!

…てのがまあ、本音でもあるのだけれど、そんなこと言っちゃうと
この記事終わっちゃうので。

今さら、お恥ずかしながら。
レディオヘッドの『The Bends』は名盤だね(笑)
「FAKE PLASTIC TREES」「JUST」「BLACK STAR」なんかが特に好き。
こら売れるわ。意外とみんな気だるい音楽好きなのかな?

んでその次の作品『OK COMPUTER』ってアルバムは、
聴いたことなくてもタイトル知ってる人は多いんではないかい?

今でも僕はデジタル音楽そんなに好きじゃなくて。
ピコピコ系とか。いや、嫌いでないんだけれども、
例えばドラムもベースも打ち込みで、ってなっちゃうと退屈で適わん。
今読んでる村上春樹『ノルウェーの森』で永沢さんが
「努力と労働は違う」なんて言うけれど、俺は労働もあって欲しいんだな。
人が汗して奏でる音にお金を払いたい。

そういう意味では『OK コンピューター』全然デジタルじゃない。
普通にロックだよ。ちょっと気だるい。

まあ、レディオヘッドみたいな現代の最重要バンドを
俺なんかが語ることもないんだけれどね。
きゃりーぱみゅぱみゅじゃないだけマシか?
単に現代人は、あれがちょうどキモチ良いってだけの話で…
おっと!また話が脇道に逸れそうになったぜ!


俺が初めてポストロックを聴いたのは二十歳くらいの頃。二十歳の原点
(ちょうどその時代のポストロックはフリージャズだったのかな?二十歳の原点。
ま、いいか)

俺に色んな教育上宜しくない音楽や、その他云々を教えてくれたひとりの男、
K氏がMDに焼いて持ってきてくれたわけ。
前の記事でも書いたシガーロス、あと
スパークルホース、
モグワイ、
CLEM SNIDE。

この中で一番ハマッたのがスパークルホース。
なんかさ、セピア色の音楽なのよ。
映写機で撮影した映像…、みたいな音楽。
判るかな?俺、セピア色の世界がスッゲー好きなのよな。
前回の記事でも書いた「思い出」とか「寂しさ」とか、
それと同じなんだけど。
で、その時のアルバムが『It's a Wonderful Life』って言うんだけども、
K氏はその頃、最大のカナシミに直面していて、でも生きていたい、と、
俺に伝えたわけ。
「(スパークルホースの中心人物)マーク・リンカスが死にかけの声で
“素晴らしい人生だ”と歌う理由が俺にはよく判る」
と語った言葉は、たぶん一生忘れない。

そして後々に俺が最も敬愛する事になるトム・ウェイツが
このアルバムにはゲスト参加している。
マークが崇拝していたのだそうだ。

たまに聴きたくなって、MDを探すのだけれど、他は見つかるのに
なぜかスパークルホースだけ見つからず。
ずっと買いたい!と思いながら10年くらい経って、昨日、注文しました。
サイコー!(まだ届いてないけど)
※因みにマーク・リンカス氏は2010年に自殺しました。
残念だし、不適切な表現かも知れないけれど、とても彼らしいと僕は思う。

シガーロスについてはもういいね。
モグワイも、まあ、嫌いじゃないって感じ。
もう一個はあまり聴いていない。これ書き終わったら久し振りに聴く。

でね、
「日本にもいるよ」
ってK氏が教えてくれたのがフィッシュマンズ。
俺のフィッシュマンズ好きはここから始まるんだけれども。
ロングシーズンなんかはもう、ぶっ飛んでるよね(笑)
そしてそれを教えてもらった俺が二十歳の頃、
すでにフィッシュマンズの佐藤伸治氏は亡くなっていたのよ。
てことは、相当早い段階でそういう音楽をやってたと言えるわけ。

このフィッシュマンズに入っていって、
彼らの初期はレゲエが基調だもんで、
そのタイミングでスカバンドに加入したりで、
俺はポストロックから遠ざかるわけ。

その熱が再び!な現在。

K氏が最も崇拝してて、俺には判らんかった
フレーミングリップスも今は好きだし、昨日注文したし、
それに何より、
トム・ウェイツの件や
シガーロスのライヴのタイミングの一件とか、
変に運命的で。
スパークルホースのMDを紛失したのも、
何かしら意味があるのかも知れない。

バンドがやりたいなあ…

そんな俺。
ポストロックばかり聴いているのだけれど、
ずーっと聴いていると、妙にジャズピアノが聴きたくなったりする。
今、俺は、ちょうどその辺にいる。

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